自閉症体験2回目。
前回3月のときの内容をふまえて、さらに実践です。
3~4人のグループに分かれ、指示をする役、指示をされる役(自閉症の人)、様子を見る役をそれぞれ決めて、2つのかんたんな作業をしました。
うちの子もそうですが、自閉症の人って、目で見て理解することが得意。
逆に、耳で聞いて ことばを理解するのは苦手です。
その気持ちを体感するために、指示をする人のコトバはわざとわけがわからなくしてあります。
日本語になっていない無茶苦茶な文字の並びを聞かされ、指示された人はパニックです。
現実だと、わからない様子を見て、指示する人はさらに口調が強くなったり、なんとか言い聞かせようと、何度も何度もそのわからない呪文を繰り返しますよね。
そんなことをされたら余計に混乱します。ただただ不安になるだけです。そこからかんしゃくにつながります。
怒るのではなく、どうすれば伝わるのか、ことば以外の方法をみんなで考えていきます。
「構造化」というそうです。
例えば、ボルトにナットを組み立てるという作業なら、
見本をひとつ置いておき、作る個数だけ枠を書いて、そこに1つずつ置いてもらう
という方法を考えました。これはよく伝わりました。
もう1つ、「受付からパンフレットを5枚とってきてもらう」という課題では、
受付のイラストと、パンフレットの見本1枚、5枚持っている人の絵を見せました。
すると、自閉症役の人は、受付からバラバラの用紙を5種類とってきてくれました。
これでは伝わらなかったので、ちょっと改良。
今度は、自閉症役(さっきとは別の人)には、
受付のイラスト、パンフレットの見本5枚、5枚持っている人の絵を見せました。
すると、だいぶ考えた後に、受付からパンフレットを5枚もってきてくれました。正解です!
ただ、かなり難しかったそうで・・・
目の前にすでに5枚ありますから、自分がこの5枚をもてばいいのかな? と思ったそうです。
そりゃそうだ。
あと、受付のような机はもう1台あったので、そちらともわかりにくかったとのこと。
会場の地図を書き、この場所にある机だと指示があればよりわかりやすかったとアドバイスもらいました。
というように、言葉なしで指示を伝えるにはコツが要ります。
これが、誰がいつしても正解できるような「構造化」を目指していきたいですね。
それは自閉症の人はもちろん、誰にでもわかりやすいことですから。
そんな構造化に満ちた世界は、み~んなが生きやすい社会だと思います。
私たちは言葉でやりとりするのが便利なので そのクセがついていますが、
他にももっとわかりやすく伝える方法があるのでは?と、考えることも大事だなと思いました。
前回の東京オリンピックのときに考え出された「ピクトグラム」のように、
誰にでもすぐに「わかった!」となるような いい伝え方ってきっとあるはずです。
毎日ああでもないこうでもないと子供へむかって試行錯誤している先に正解があると信じて、これからもあれこれ試してみます。
みなさんの成功体験を持ち寄って、親はやりやすく、本人は生きやすく、快適な生活にしていきましょう!
今回の講師は、ひょうご発達障害者支援センタークローバー上郡ブランチの福田さんでした。
自閉症の特徴についても詳しく解説していただき、すごく勉強になりました。
その内容も、また紹介していきたいです。
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